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湿布だけでは十分でないことがある理由~痛みを繰り返さないために大切な考え方~

腰に温熱パッドを当てる青い服の女性と、湿布だけでは十分でない理由を伝える日本語の見出しの健康ポスター。

前回の記事では、

「湿布は痛みを和らげるためのものであり、『楽になる』ことと『治る』ことは少し違います。」


というお話をしました。


では、なぜ湿布を貼って一度楽になったにもかかわらず、また同じ場所が痛くなってしまうのでしょうか。


今回は、その理由について分かりやすくお話しします。



湿布は悪いものではありません


まず最初にお伝えしたいのは、湿布を否定したいわけではないということです。


湿布には、

  • 痛みを和らげる

  • 炎症を抑える成分が含まれるものがある

  • 日常生活を送りやすくする

という大切な役割があります。


仕事や家事、育児などを休めないときに、湿布のおかげで普段どおり生活できることも少なくありません。


つまり、湿布は「使わない方がいいもの」ではなく、「目的を理解して上手に使うことが大切なもの」です。



それでも痛みが繰り返すことがあります


腰痛のしくみを説明する図。青い服の女性が腰に湿布を当て、左に「身体への負担→湿布→痛みは楽→負担は残る→また痛い」と表示。

一方で、

「湿布を貼ると楽になる。でも数日するとまた痛い。」


そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。


このような場合、湿布の効果がなかったわけではありません。


痛みは確かに和らいでいます。


しかし、その痛みを引き起こしていた身体への負担が残っていれば、時間が経ってから再び症状が現れることがあります。


つまり、

症状は軽くなっても、負担そのものは変わっていない場合がある

ということです。



痛い場所だけを見ていると見落とすことがあります


痛い場所が原因とは限らないと示す医療図。人体シルエットに足首・膝・股関節・腰・腰痛の関連、下部に足首の動きが腰へ影響する例。

腰が痛いから腰だけ。

肩が痛いから肩だけ。


私たちはつい、そのように考えがちです。


しかし、人の身体は全身がつながって動いています。

例えば、

足首が動きにくい

膝の動きが少なくなる

股関節がかばう

腰への負担が増える

腰痛

という流れになることがあります。


また肩こりでも、

猫背になる

胸郭が動きにくくなる

肩甲骨の動きが減る

首や肩の筋肉が頑張る

肩こり

というように、痛みが出ている場所とは別のところに原因があることもあります。


もちろん、すべての腰痛や肩こりがこのような仕組みというわけではありません。


しかし、身体全体を見てみると、痛みの背景が見えてくることは少なくありません。



身体は「かばう」ことで動いています


人の身体はとても賢くできています。


ある関節や筋肉が十分に働けないときは、別の場所が代わりに頑張ってくれます。


これは身体を守るための自然な反応です。


例えば足首が硬ければ、膝や股関節、腰が代わりに動こうとします。

肩甲骨が動かなければ、首の筋肉が頑張ります。


最初はこの「かばう動き」が身体を助けています。


しかし、その状態が何週間、何か月と続くと、頑張り続けている場所には少しずつ負担が積み重なっていきます。


そして、その結果として腰や肩などに痛みが現れることがあります。

つまり、


痛みが出ている場所は、「原因」ではなく「結果」の場合もある

ということです。



火災報知器に例えると分かりやすいかもしれません


痛みは火災報知器に似ていると示す解説図。火事も痛みも、音だけ止めても原因や負担は残るため、原因も考えることが大切と書かれている。

痛みは火災報知器のようなものだと考えるとイメージしやすくなります。


火事が起きる。

火災報知器が鳴る。

音だけ止める。

火は残っている。

音は止まるので、一時的には静かになります。


しかし火そのものが消えていなければ、根本的な解決にはなりません。


身体も似ています。


身体への負担がある。

痛みが出る。

湿布を貼る。

痛みは楽になる。

身体への負担は残る。


このような状態では、再び同じ痛みが出てしまうことがあります。


もちろん、すべての痛みがこの考え方で説明できるわけではありません。


ですが、何度も繰り返す症状では、このような仕組みが関係しているケースもあります。



本当に大切なのは「なぜそこに負担が集まったのか」を考えること


私たちが身体を評価するときに大切にしているのは、

「どこが痛いですか?」

という質問だけではありません。


それ以上に、

「なぜそこに負担が集まったのだろう?」

という視点を大切にしています。


姿勢はどうか。


身体の使い方に偏りはないか。


足首や股関節はしっかり動いているか。


左右のバランスはどうか。


日常生活で同じ姿勢が続いていないか。


こうしたことを一つひとつ確認しながら考えていくことで、痛みを繰り返しにくい身体づくりにつながることがあります。



湿布と上手に付き合うために


湿布は、痛みを和らげるための大切なお薬です。


必要な場面では積極的に活用してよいと思います。


ただし、

「湿布を貼っているのに何度も同じ場所が痛くなる」

そんな場合には、身体のどこかに負担が残っていないかという視点も大切です。


痛い場所だけを見るのではなく、

身体全体の動きや使い方まで目を向けることで、新たな気付きにつながることがあります。



まとめ


湿布の使い方を説明する図。背中に湿布を貼る女性と、痛みを和らげる→身体への負担は?→痛みを繰り返しにくい身体へ、の文字が並ぶ。

湿布は、痛みを和らげ、日常生活を送りやすくするための大切なお薬です。


一方で、身体への負担が残っている場合には、症状を繰り返すことがあります。


だからこそ、

「痛い場所」だけではなく、「なぜそこに負担が集まったのか」を考えることも大切です。


湿布を正しく活用しながら、身体全体にも目を向けることが、痛みと上手に付き合う第一歩になるかもしれません。


最後までご覧いただきありがとうございました。

 
 
 

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