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産後の骨盤矯正は本当に必要?整体師の視点から考える「本当に大切なこと」

産後の骨盤矯正は本当に必要?と書かれた解説ポスター。赤ちゃんを抱く女性と説明する男性、身体全体を見る重要性を示す図がある。

「産後は骨盤矯正をしないと骨盤が開いたままになる。」

「産後6か月までに骨盤矯正を受けないと手遅れ。」


このような言葉を一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。


実際、産後の整体や整骨院では「産後骨盤矯正」を大きく打ち出しているところも多く、「受けた方がいいのかな?」と悩まれる方も少なくありません。


しかし、本当に産後の骨盤矯正はすべての方に必要なのでしょうか。


第1部では「骨盤は開いたままではない」こと、第2部では「産後の不調は骨盤だけでは説明できない」ことについてお伝えしました。


今回はシリーズの最後として、「産後骨盤矯正は本当に必要なのか」というテーマについて、整体師としての考えをお話しします。



骨盤矯正という言葉だけが一人歩きしている


骨盤矯正の方法を解説する日本語の図解。中央に骨盤図、周囲に筋肉をほぐす・姿勢調整・ストレッチ・整体などの施術例と、下部に注意書き。

まず最初にお伝えしたいのは、「骨盤矯正」という言葉自体に医学的な明確な定義はありません。

整体院、整骨院、サロンなど、それぞれが独自の考え方で「骨盤矯正」という言葉を使っています。


つまり、

  • 骨盤の歪みを整える施術

  • 骨盤周囲の筋肉をほぐす施術

  • 姿勢を整える施術

  • 股関節の動きを改善する施術

これらすべてが「骨盤矯正」と呼ばれていることもあります。


そのため、「骨盤矯正」という名前だけでは、実際に何をする施術なのかは分からないのです。



骨盤を元の位置に戻す施術?



よく広告などでは

「開いた骨盤を閉じます」

という表現を見かけます。


しかし、第1部でもお話ししたように、妊娠・出産で骨盤が永久に開いたままになるという医学的な根拠はありません。


妊娠中はリラキシンというホルモンの影響で靭帯が柔らかくなりますが、出産後はホルモンの分泌が減少し、時間をかけて自然に回復していきます。

もちろん個人差はあります。


だからといって、

「骨盤を手で押せば元に戻る」

という単純なものではありません。


よくあるイメージと実際を比べる図。左は骨盤を手で押して閉じる誤解、右は筋肉・姿勢・呼吸・育児・睡眠が重要な女性の解説。

骨盤は非常に強い靭帯で支えられているため、手技だけで大きく位置を変えることは現実的ではないと考えられています。


骨盤の解剖図の説明図。仙腸関節、恥骨結合、骨盤を支える靭帯を色分け表示し、骨盤は強い靭帯によって安定していると示す。


では骨盤矯正は意味がないの?


ここで誤解してほしくないのは、

「骨盤矯正=すべて意味がない」

と言いたいわけではありません。


施術によって

  • 筋肉の緊張が和らぐ

  • 股関節が動きやすくなる

  • 呼吸がしやすくなる

  • 姿勢が整いやすくなる

  • 身体が軽く感じる

このような変化は十分期待できます。


施術で期待できることを説明する日本語の図解。肩の緊張緩和、呼吸しやすさ、股関節の動きやすさ、姿勢改善などを女性イラストで示す。

つまり、

身体全体のバランスを整える施術

として考えるのであれば、大きな意味があります。


問題なのは、

「骨盤だけ直せばすべて良くなる」

という考え方です。


身体はそんなに単純ではありません。



大切なのは「骨盤」ではなく「身体全体」


産後の身体は骨盤だけでなく、呼吸・胸郭・抱っこ・授乳・睡眠などが関係するという図。赤ちゃんを抱く母と説明文付き。

産後は

  • 妊娠中からの姿勢の変化

  • 腹筋や骨盤底筋の働き

  • 股関節の動き

  • 胸郭の硬さ

  • 抱っこや授乳の姿勢

  • 睡眠不足

  • 運動不足

  • ストレス

など、多くの要素が関わっています。


そのため、一つだけを整えても根本的な改善にはつながりにくいことがあります。

身体は一つのチームです。


一部分だけを見るのではなく、全体を評価することが大切なのです。



当院が大切にしていること


当院の産後施術の流れを説明する案内図。母子や施術者のイラストと、呼吸・姿勢・育児動作などの評価項目が並ぶ。

当院では、「産後骨盤矯正」という名前の施術は行っていません。


なぜなら、私たちは

「骨盤だけを整える必要はない」

と考えているからです。


評価するのは、

  • 呼吸

  • 姿勢

  • 胸郭

  • 股関節

  • 足首

  • 筋力

  • 身体の使い方

  • 日常生活

  • 睡眠

  • 育児動作

など、身体全体です。


その方に必要なのは

骨盤なのか、

股関節なのか、

胸郭なのか、

筋力なのか、

それとも生活習慣なのか。

一人ひとり違います。


だからこそ、「みんな同じ施術」ではなく、その方に合わせた施術を行っています。



こんな方は一度ご相談ください


産後の骨盤矯正を考えるときに、6つの注意点を示す日本語インフォグラフィック。赤ちゃんを抱く母親のイラストと今の身体に必要なことを見つけるの文字。

産後は身体が大きく変化する時期です。


次のようなお悩みがある場合は、一人で我慢せずご相談ください。

  • 腰痛が続いている

  • 股関節が痛い

  • 抱っこがつらい

  • 肩こりや首こりがひどい

  • 身体が戻らない感じがする

  • どこへ行けばいいか分からない

原因は一つではありません。


身体全体をみることで、改善のヒントが見つかることもあります。


なお、このような症状が見られる場合には医療機関への受診をおすすめします。


「このような症状は医療機関へ」の見出しで、強い恥骨痛、足のしびれ、排尿排便異常、発熱や腫れ、痛み悪化などを示し、産婦人科や整形外科への相談を促す女性の啓発図。


まとめ


産後骨盤矯正という言葉は広く知られていますが、本当に大切なのは「骨盤だけを見ること」ではありません。


妊娠・出産によって変化した身体を、全体として評価し、一人ひとりに合ったケアを行うことが重要です。


当院では、骨盤だけに注目するのではなく、呼吸や姿勢、筋力、関節の動き、生活習慣まで含めて身体全体を評価しています。


産後の身体は、決して「骨盤だけ」の問題ではありません。


だからこそ、身体全体を整えることが、これからの育児を少しでも楽にし、快適な毎日につ

ながると私たちは考えています。



このシリーズのまとめ


  • 第1部:産後の骨盤は本当に開いたまま?

  • 第2部:産後の不調は骨盤だけが原因ではありません

  • 第3部:産後の骨盤矯正は本当に必要?


3部を通してお伝えしたかったことは、「産後の身体はとてもよくできており、骨盤だけでは説明できない」ということです。


産後のお身体で気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。



この内容について


今回の記事は、「骨盤矯正は不要」と断定するものではありません。産後の不調にはさまざまな原因が関わるため、身体全体を評価したうえで、その方に合ったケアを行うことが大切である、という当院の考え方をお伝えしています。


最後までご覧いただきありがとうございました。


 
 
 

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