膝が痛い=膝が原因ではない?~ジョイント・バイ・ジョイント理論から考える膝の痛み~
- ささのうち整体院

- 7月16日
- 読了時間: 4分

「膝が痛いので膝を揉んでいます。」「湿布を貼っているけれど、なかなか良くならない。」「レントゲンでは大きな異常はないと言われた。」
このようなお悩みを持つ方は少なくありません。
もちろん、膝そのものに原因がある場合もあります。
しかし実際には、膝以外の場所が原因となり、結果として膝に負担がかかっているケースも多く見られます。
その考え方を理解するうえで参考になるのが、「ジョイント・バイ・ジョイント理論」です。
難しそうな名前ですが、考え方はとてもシンプルです。
今日はできるだけ分かりやすくご紹介します。
ジョイント・バイ・ジョイント理論とは?

私たちの身体は、多くの関節が連携して動いています。
そして、それぞれの関節には得意な役割があります。
例えば、
足首はよく動く関節
膝は安定する関節
股関節はよく動く関節
腰は安定する関節
胸椎はよく動く関節
首は安定する関節
というように、
「動くことが得意な関節」と「安定することが得意な関節」が交互に並んでいる
という考え方です。
これがジョイント・バイ・ジョイント理論です。
膝は「安定」が仕事

ここで注目したいのが膝です。
膝は曲げたり伸ばしたりする動きは得意ですが、
横方向に大きくねじれたり、ぐらぐら動くようには作られていません。
つまり、
膝の一番大切な役割は「安定すること」です。
身体を支え、
歩く、
立つ、
しゃがむ、
階段を上り下りする。
こうした動作の中で膝は身体を安定させています。
股関節や足首が動かないと…

では、もし本来よく動くはずの股関節や足首が硬くなったらどうなるでしょうか。
身体は目的を達成するために、
「どこか別の場所で動きを補おう」
とします。
そこで代わりに頑張るのが膝です。
本来は安定する役割なのに、
無理に動きを作ろうとしてしまいます。
これが繰り返されると、
少しずつ膝への負担が大きくなってしまいます。
身近な例で考えてみましょう

例えばしゃがむ動作。
本来は
股関節
足首
がしっかり動くことで、スムーズにしゃがめます。
しかし、
足首が硬い。
股関節も硬い。
そんな状態では身体はしゃがめません。
すると、
膝が前へ大きく出たり、
膝が内側へ入ったり、
身体を傾けたりしながら、
何とかしゃがもうとします。
つまり、
膝が無理をして動きを補っている状態です。
階段でも同じことが起こる

階段を降りる時に痛い。
立ち上がる時だけ痛い。
このような方も少なくありません。
もちろん膝の状態も関係しますが、
股関節や足首の動きが悪いと、
階段でも膝に負担が集中します。
毎日の積み重ねによって、
膝へのストレスは少しずつ増えていきます。
膝だけを見ても改善しないことがある理由
痛みがある場所は、
必ずしも原因の場所とは限りません。
例えば、
肩こりの原因が猫背だったり、
腰痛の原因が股関節だったりすることがあります。
膝も同じです。
膝が痛いからといって、
膝だけをケアしていても、
股関節や足首の問題が残ったままだと、
また同じ負担が膝にかかってしまいます。
身体はチームで動いている
身体は一つひとつの関節が別々に働いているわけではありません。
すべての関節が協力しながら動いています。
誰か一人が働けなくなると、
別の誰かがその分まで頑張ります。
会社の仕事に例えるなら、
一人が休めば他の社員が残業するようなものです。
その状態が長く続けば、
頑張っている社員も疲れてしまいます。
身体も同じです。
本来動くべき関節が動かないことで、
膝が余計な仕事を引き受けてしまうのです。
膝だけではなく身体全体を見ることが大切

もちろん、
すべての膝の痛みが股関節や足首から来ているわけではありません。
変形性膝関節症、
半月板損傷、
靭帯損傷、
炎症など、
膝そのものが原因になるケースもあります。
だからこそ、
「膝が痛い=膝だけを見る」
ではなく、
股関節、
足首、
姿勢、
歩き方、
筋力、
生活習慣など、
身体全体を確認することが大切です。
まとめ
膝は、本来「安定すること」が得意な関節です。
そのため、
本来よく動くはずの股関節や足首の動きが悪くなると、
膝がその役割を代わりに引き受け、
少しずつ負担が積み重なってしまうことがあります。
「痛い場所=原因の場所」
とは限りません。
だからこそ、
膝だけではなく身体全体を見て考えることが、
改善への大切な第一歩になります。
もし膝の痛みが長く続く場合や、腫れや熱感、強い痛み、体重をかけられないような症状がある場合は、自己判断せず整形外科などの医療機関を受診しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。



コメント